エイブラハム


『理想のパートナーと引き寄せの法則』という本から、
一部内容を抜粋・掲載させていただきました。


※エイブラハムはエスター・ヒックスを通じて働きかける、指導的な霊団につけられた名前です。
エイブラハムは実際的な豊かさを引き寄せるワークを教えています。



わたしにぴったりの完璧な人がいるか?

Q.「自分にぴったりの完璧な人」というのはいるものでしょうか?いるとすれば、そんな人を見つけるにはどうすればいいのか、教えてもらえますか?それから、いわゆる「ソウルメイト」について、どうお考えですか?言い換えれば、わたしたちにはスピリチュアルな理想の配偶者がいるのか、ということですが。


エイブラハム : あなたがたは人生を通じ、またいろいろな人との交流を通じて、自分にとって最も好ましいと思う相手の性格をだんだん明らかにしていく。そしてその望ましい性格について、願望のロケットを次々に発射し続ける。言い換えれば、自分の「波動の現実」のなかで少しずつ自分なりの完璧な配偶者を創造していくわけだ。だが、完璧な配偶者を見つける前に、自分の波動がその願望に、つまり自分の望むものにいつも一致していなくてはならない。
 配偶者が見つからなくて孤独や欲求不満を感じていたら、「波動の現実」と一致していないから、出会いは遅れる。素晴らしい人間関係を実現している人を羨んでいたら、「波動の現実」と一致していないから、出会いは遅れる。過去の嫌な関係を思い出して、それを理由にもっといい人が欲しい、必要だと思っていたら、波動は自分の望まないことと一致しているから、望みの実現は遅れる。だが、たとえ望む人間関係は実現していなくてもいつもいい気分でいられるようになれば、出会いは確実だ。それどころか、出会うことが「法則」なのだ。
 パートナーが「完璧」だというのは、あなたが人生に触発されて求めているものとパートナーが一致しているということだ。だが、そのパートナーを見つけられるかどうかは、あなたがその願望と一致しているかどうかに左右される。配偶者がいないことに関心を集中していたら、完璧な配偶者を見つけることはできない。「パートナーがいない」という波動を出さずに済む方法を見つけなくてはいけないのだ。
 今の物質世界の経験を通じて新しい願望を発射し続けているのと同じように、あなたは生まれる前の見えない世界の見晴らし地点から、物質世界の経験についての願望を放出していた。その願望あるいは意図には創造的な資質や才能、やりたいこと、共同創造したい相手などの具体的な事柄が含まれている場合もあった。「ソウルメイト」とはそういう相手のことだろう。だが、多くの人が気にする「ソウルメイト」という考え方を、わたしたちはあまり重視しない。あなたが地球という星を分かち合っている人はすべて一種のソウルメイトだからだ。人が求めている「結ばれているという感じ」や好きな人といっしょにいるときの高揚感は、実はいっしょにいる相手のせいではなく、自分が「見えない世界の自分」と結び付いているためなのだ。「ソウルメイト」とは自分自身の「魂」あるいは「源(ソース)」「内なる存在」「自己」といっしょになること、あるいは意識的に結び付くことだ、とわたしたちは考える。物質世界の時空にいるあなたがたが「内なる存在」と同じ波動を出していれば、それは「ソウルメイト」を見つけたということだ。いつもそうしていれば、あなたは引き寄せられてくる人たちに大きな満足を感じるだろう。
 人間関係に何を求めるのか、なぜそれが欲しいのかを考えなさい。いい人間関係を経験している人たちを見て、その人たちを高く評価しなさい。いっしょに過ごす人たちのいい面のリストを作りなさい。実際、素晴らしい人間関係を作るいちばん手っ取り早い方法の一つは、いつもいい気分になれる何かを見つけ、それが人間関係に何も関係がなくてもそこに関心を集中することなのだ。
 あなたは既に波動として完璧な人間関係を創造しており、「波動の現実」のなかではすべて準備が整ってあなたを待っている。そのことと、あなたが今すべきなのは抵抗の波動を出さないことだ、そうすれば完璧な相手は必ずあなたのもとへやってくる、ということを思い出せば、完璧な人間関係はすぐにも実現する。完璧な配偶者と出会えない最大の原因は、完璧な配偶者がまだ見つからないという意識と不快感なのだから。自分の仕事は終わっていること、願望は明らかにしていること、願望のロケットは発射してあること、そのあとは「源(ソース)」がめんどうを見てくれること、出会いのための環境や出来事は「引き寄せの法則」が整えてくれること、そして今のあなたの唯一の仕事は出会いを妨げないことだと、しょっちゅう思い出しなさい。「出会いを妨げる」ことをすれば、あなたは必ずネガティブな気持ちになる。だから孤独だと感じたり、怒りっぽくなったり、短期になったり、落ち込んだり、嫉妬したりするたびに、出会いは遅れる。
 わたしたちが物質世界のあなたがたと同じ立場なら、自分は願望を明らかにして求めるという仕事を済ませたのだ、といつも自分に言い聞かせるだろう。創造は既に完了したと認めるだろう。もう、済んでいる!それから楽しむためだけにそのことを考えるだろう。 考えることがうれしくて満足を感じられるなら―――まだ起こっていないことを無理に起こそうという相反するエネルギーがなければ―――波動は純粋で力強く、創造は邪魔者なしにスムーズに流れ出す。



なぜ配偶者が見つからないか?

Q.わたしたち人間はカップルを作る、結婚するという考え方に、ほんの幼いころからひかれているようです。あなたがたはそれを「共同創造」とよんでいますが、でも多くの人が、というかほとんどの人がこの問題で悩んでいますね。ぴったりの相手が見つからないのではないか、それどころか全然相手が見つからないのではないかと心配している人も多いし、カップルになっていてもあんまり楽しくなさそうな人もたくさんいます。そこで相手が見つからない、そして見つけたいと思っている大勢のシングルや、配偶者がいても満足できない人たちには、どんなことを助言なさいますか?


エイブラハム : この物資世界の時空に焦点を結ぼうと決意したとき、あなたがたはほかの人と交流して共同創造しようと決めていた。楽しく前進するには拡大・成長のきっかけとなる多様な視点が不可欠だとわかっていたからだ。ほかの人と交流し、多様な視点が混ざり合って新しい考え方が生まれることを知っていたし、そういう共同創造から新しい考え方や願望が生まれ、新しい考え方に個人的あるいは集団的に関心を向けるときの喜びが確実になると知っていた。
 楽しみたいと考え、楽しさは相手の行動に左右されるものではないことを思い出したとき―――そして、いつもいい気分のすることに継続的に関心を向けようと心がけるとき――――あらゆることに関するすべての願いがかなうだろう。だが、配偶者が見つからないと心配したり、いても不幸せだと思ったりして、いい気分ではない場所にいたのでは、いい人間関係を経験したいという願いはかなわない。願望とあなたの波動が一致していないからだ。
 配偶者がいなくて見つけたいと思っていても、現在の配偶者との関係が不幸であっても、しなければならないことは同じだ。自分の「内なる存在」が人間関係について抱いている考え方と調和する思考を発見しなくてはいけない。
 自分が出しているいちばん強い波動が、望む人間関係を経験していない、というものであれば、望む人間関係を経験できるはずがない。波動が違いすぎる。問題の波動が最も活発になっているときには、解決策は見つからない。



望む人間関係に焦点を絞る


 つまり、今の人間関係ではなくて望む人間関係と一致する波動を出す方法を探さなくてはいけない。求める人間関係が「ない」こと、あるいは望ましくない人間関係が「ある」ことを無視しなければ、望む人間関係は実現しない。そこが肝心なところだ。今の人間関係ではなく望む人間関係の波動が圧倒的になるように仕向けなさい。それが継続的にできれば、望むことと将来の経験が結び付き、望みどおりの人生が送れる。言い換えれば、まず自分が望むことと継続的な思考との関係を整えなければ―――「見えない世界の自分」と物質世界にいる自分との関係を整えなければ―――ほかの関係も満足できるものにはならない。
 誰かがあなたに関心を向け、あなたを評価したり肯定してくれたりすれば、あなたはとてもいい気分になる。あなたを評価した人自身が「より広い視点」に調和しているからだ。だからその人の関心の対象になると、あなたは「ソースエネルギーの視点」を浴びる。だが、相手がほかに関心を移せば、あるいは欠陥や過ちを見つけて調和を崩せば、他人の行動で支えてもらえなくなったあなたは、糸の切れた操り人形のような気持ちになるだろう。
 人に評価され肯定されることは確かに気分がいいが、いい気分でいるために他人を頼ったのでは、いつもいい気分でいるわけにはいかない。あなたにだけ前向きの関心を注ぎ続ける能力や責任は誰にもないからだ。だが、あなたの「内なる存在」「源(ソース)」は例外なくいつでもあなたを評価し、肯定し続けている。だから、自分の思考と行動を「内なる存在」から流れ出る「幸福の波動」に調和させていれば、いつどんなときでも元気で幸せでいられる。
 ほとんどの人は小さいときから、人生のどこかで配偶者を見つけるという期待を持っている。そして男性でも女性でも、愛する人と手に手を取って夕日に向かって歩く、といったロマンティックなイメージを抱いていたりする。だが、同時にそのような人間関係については、永続きのするまじめな人間関係を結ぶために自由や楽しみをあきらめて「身を固める」とか「年貢を納める」というような、どちらかというとネガティブな言い方をする場合が多い。それどころか、周囲の多くの人たちを観察して、配偶者との関係では喜びや満足や自由(これは「本当の自分」の基盤であり、人々が求めているものなのだが)を得られないどころか、どれも失ってしまう、と思ったりする。だから、配偶者との関係、あるいは永続的な人間関係にはとても大きな不協和音がつきまとう。ほとんどの人はいつかは誰かと連れ添うのだと期待しているが、そうなったら自由を失うと思うと、あまり楽しみにできない。
 人生を分かち合う相手がいなければ、自分は「完全ではない」と感じるときもあるだろう。だが、そういう思いをベースに新しい人間関係を始めるのは感心しない。これもまた、「できない相談」の一例だ。言い換えれば、自分に不全感があって、「完全に」なるために誰かを探すと、「引き寄せの法則」の働きでやっぱり不全感を抱いている人と出会うことになる。
不全感を抱いている者どうしがいっしょになっても、自分が突然完全になったと思えるはずがない。本当にいい人間関係のベースは、それぞれが自分に明るくていい気分を抱いていることだ。そういう二人がいっしょになれば、本当に気分のいいカップルができる。
 誰かとの関係を頼りにして明るく元気な気分になろうとするのは、決していい考えではない。自分が感じているのとは違う何かを「引き寄せの法則」がもたらすことはあり得ないからだ。自分や自分の人生にいつも暗い気持ちでいながら、もっといい気分になりたくて誰かと関係を結んでも、決していい気分にはなれない。あなたが既にバランスのとれたいい気分でいなければ、「引き寄せの法則」はバランスのとれた幸せな人と引き合わせてはくれない。あなたが何をしようと何を言おうと、どんな人が引き寄せられるかは、あなた自身が全体的にどんな人間かで決まる。あなた自身に合った人が引き寄せられてくるのだ。そして、誰にしろ何かを望む理由は一つしかない。それが得られれば明るくていい気分になると信じているから望む。わたしたちが理解してほしいのは、明るくていい気分になれるものを手に入れたいと思ったら、その前に明るくていい気分になっていなくてはならない、ということだ。
 ある女性は、まず幸せになって、それから配偶者を求めなさい、と言われたことがおもしろくなかったらしく、こう言った。「たとえ配偶者がいなくても、もうここにいると想像して幸せになれ、って言うんですね。わたしが配偶者を見つけられるかどうかなんて、あなたがたにはどうでもいいんだわ。」ある意味では彼女の言うとおりだ。彼女がいつも幸せでいられるなら、望みがかなう(それが「法則」)だけでなく、望みがかなうまでの間もやっぱり幸せなはずだから。
 わたしたちがおもしろいと思うのは、成功するためには幸せという大きな代償を払わなくてはならないと言う人がときどきいることだ。しかしわたしたちは、人が成功したがるのは成功すればもっと幸せになれると思っているからだと知っているので、よけいにおもしろいと感じる。
 自分の幸せは他人とは関係ない、自分が意図的に何に焦点を置くかで自分の幸せは決まる、と気づけば、あなたがたはようやく最大の念願である自由を見つけられるはずだ。そしてそこが理解できれば、かつて望んだこともこれから望むこともすべて実現するだろう。
自分の気持ちをコントロールすることは―――物事に対する反応や人に対する反応、状況に対する反応をコントロールすることは―――いつも幸せでいられる鍵であるだけでなく、望むすべてを実現する鍵でもある。これはぜひとも練習して身につける価値がある。
 簡単に言えば、あなたが自分に、あるいは自分の人生に幸せを感じていなければ、パートナーを引き寄せても不満が増大するだけだろう。欠落という場から起こす行動は常に非生産的だからだ。
 今、配偶者がいないなら、まず自分自身との調和を実現させるのに完璧な立場にいることになる。そのうえでパートナーを引き寄せれば、その人はきっとあなた自身の感じ方を増幅してくれるだろう。だが、あまり楽しくない人間関係の真っただなかにいても、満足できる人間関係に向かって動き始めることは可能だ。今どこにいようとも必ず行きたいところに行くことができる。
 人はよく、自分自身に明るくていい気持ちを抱いていないのに、すぐに配偶者を見つけたいと焦る。それどころか、配偶者が見つかれば自分自身ももっといい気持ちになれるだろうと思い込む。だが、あなた自身が自分を高く評価していなければ、あなたを高く評価してくれる人は引き寄せられてこない。それは「法則」に反する。
 だから、配偶者が欲しくても今はいないとしたら、配偶者がいないことはあまり気にせず、ほかの面で今の人生の前向きないいところに目を向け、明るくていい気分になるように心がけよう。今の人生のいいところをリストアップし、自分にはこんなにいいところがあると高く評価して、人生を最大限、楽しもう。配偶者がいないという暗い気分を捨て、本当に自分を好きになれば、必ず配偶者は見つかる。わたしたちが約束する。それもまた「法則」だから。
 今、心地よくない人間関係を経験しているとしたら、まずその関係のネガティブな側面から意識を引き離す方法を見つけなくてはならない。一人ぼっちで配偶者を欲しがっているほうがつらいという人もいれば、気の合わない配偶者といるほうがつらいと不満を言う人もいる。だが、わたしたちが理解してほしいのは、今どんな立場にあるか何を経験しているかは実はどうでもいい、ということだ。
 どこにいようと、あなたは行きたいところに行くことができる。ただし、今の自分の居場所で気に入らないことを注視したり不満を言ったりして時間を費やすのはやめなくてはいけない。もっと選択的に生きて、人生のいい面をリストアップしよう。自分が行きたいほうに目を向け、現状への不満に時間を費やさないこと。宇宙はあなたが現状について考えていることともっといい人生について考えていることを区別しない。あなたは思考によって創造しているのだから、自分が望まないことをくよくよ考えたり、思い出したり、眺めたり、あるいは口にしたりしてもいいことは何一つない。自分が望むことの波動を活性化すれば、その波動に一致した人生がたちまち実現することに気づいてほしい。



完璧な配偶者を発見するか、生み出すか、自分が完璧な配偶者になるか?

Q.「完璧な配偶者」を見つけるには、どうすればいいのでしょうか?


エイブラハム : あなたの言う「完璧な配偶者」を見つけるには、まずあなたが完璧な配偶者にならなければならない。言い換えれば、望む配偶者と一致する波動の信号をいつも出していなければならない。完璧とはいえない関係を見たり経験したりすることは、自分が望む関係はどんなものかを決定し、細かく調整する素晴らしい機会になる。願望と一致する波動を出すには、望ましい関係について考えているだけでいい。
 人間関係の望まない面を指摘したり、過去の関係の不快な出来事を思い出していると、あるいはお互いに間違った態度をとる人たちを描いた映画を見るだけでも、あなたの波動は知らず知らずのうちに望ましい関係から離れてしまう。それでは望ましい関係を実現しようとしても、できない相談になる。
 人間関係について考えるたびに寂しくなったり、怒りや失望を感じていたら、夢見る人間関係を実現することはできない。だが、自分や他人の高く評価できるいい面を探して――――過去や今の関係の肯定的な側面のリストを作って―――いれば、あなたが出す波動は願望の波動と一致し、きっと「完璧な配偶者」が現れる。それが「法則」だから。